ワキガの原因
日本人は無臭を好みますから、ワキガの臭いは嫌われてしまいます。
ワキガは腋臭症(えきしゅうしょう)とも呼ばれ、皮膚のアポクリン腺から分泌される汗が原因で強い臭いを発し、しばしば、他人に不快感を及ぼすものとして扱われております。
一般的に腋臭症が発生するのは思春期以降ですが、腋窩部(わきの下)からの腋臭は、運動時などにかくエクリン腺からの汗の臭いとは異なる特有の臭いがします。
人やその時の環境などによって臭いに違いがありますが、ゴボウの臭い、ネギの臭い、鉛筆の臭い、酢の臭い、香辛料のクミンの臭い、納豆の臭い、古びた洗濯バサミの臭いなどに喩えられることが多いようです。
さらに、その臭いの原因となるアポクリン腺分泌物は、衣服に黄色いしみを作り、汗が大量に出る多汗傾向を伴います。
また、腋臭症の女性の一部には、性器や乳輪からも腋臭臭が認められる場合があり、その症状は、スソワキガと呼ばれます。
アポクリン腺の分泌物自体は無臭ですが、これが汗となって皮膚上に分泌されると、皮脂腺から分泌された脂肪分やエクリン腺から分泌された汗と混ざり、これらが皮膚や脇毛の常在細菌により分解され、腋臭臭を発する物質が生成されるのです。
また、腋毛が汗などを腋窩部に留め、臭いが出やすい環境を作ります。
なお、腋臭症は優性遺伝します。このため、片親が腋臭症であると子の約50%に、両親が腋臭症であると子の約80%に遺伝すると言われております。
ワキガは病気ではありません。ワキガ対策には、その原因である汗と菌と洗い流すことが一番です。清潔を心がけて小まめにシャツを替えたり、消臭シャツを着たりするとより効果的です。