体脂肪の働き
体脂肪は体内にある脂肪のことで、主として皮膚の下にたまる「皮下脂肪」と、内臓の周りにたまる「内臓脂肪」があります。
この体脂肪は、何かと悪者として扱われがちですが、生命の維持に欠かせないものです。
すなわち、身体を動かすために必要なエネルギーを備蓄として溜め込む働きをしています。
もし、栄養が足りなくなった時は、身体に溜め込んでいた体脂肪を燃焼して、予備のエネルギーとして活用するからです。
昔は、食料が安定して手に入れられなかったため、体脂肪は、生きるためにも非常に大切ものでした。
また、細胞やホルモンの構成成分となって体温を保つクッション材として、寒さから身を守ったり、免疫を強化したりする働きも、体脂肪には備わっています。
このため、体脂肪を落として極端に痩せたてしまうと、風邪をひきやすくなる、と言われております。
しかし、過剰に体脂肪が溜まると、生活習慣病(肥満、高血圧、高脂血症、糖尿病など)の発症や悪化に大きく影響します。
一方、体脂肪が極端に不足してしまうと、皮膚や髪の毛などのつや・はりがなくなったり、ホルモン分泌異常による体調不良になることもありますので、ある程度はないといけないモノなのです。
このように、体脂肪は落とせば良いというものではなく、平均を目安に、ある程度維持する必要があるのです。