災害時のトイレ問題は、命にも関わる

避難住民がトイレが整っていない、トイレが汚いと感じると、「トイレに行かなくていいように水分を控える」人が出てきます。

そのような不衛生な状況が発生すると、どんな問題が起こるのでしょうか。

■感染症

排泄物の中には感染性の強い菌やウィルスが含まれている可能性があります。

衛生状態が悪化すると、そういった菌等が手を介してヒトからヒトへ感染します。

トイレという場所は、不特定多数の人が同じ箇所を触ります。

ドアノブ、鍵、洗浄レバー、ペーパーホルダーなどなど、.そういった箇所から接触感染のリスクが高まってしまうのです。

■水分不足による健康被害

トイレが不便になったり不衛生になったりすると、多くの人ができるだけトイレに行かなくて済むようにと水分を控える傾向があります。

水分が不足すると、脱水、便秘、脳梗塞、心筋梗塞や深部静脈血栓症(エコノミークラス症候群)などのリスクが高くなり、体調を崩しやすくなり、最悪の場合、命を落とすことも。

またトイレに行きたくても我慢すると、膀胱炎や腎盂腎炎にもつながります。

このため、近年は「水分を摂りましょう」とアナウンスする避難所も増えました。

しかし、実際にはトイレが不安で、水分を摂りたいけれど摂れないという現状があります。

ただでさえ災害時は極度のストレスで免疫力が低下していますので、トイレ問題を含め健康配慮が必要です。

■災害関連死

「災害関連死」は、トイレ問題に関係している事例も少なくありません。

災害時でもトイレに行きやすい環境を整えることが、住民の命を守ることにつながります。

だからこそ「災害時でも安心して使えるトイレ」が求められています。

災害時に必要とされるトイレの量は、災害発生当初は、避難者約50人に1基、避難が長期化するときには避難者約20人に1基と目安が決められています。

災害が起きたときは、病院へのアクセスが悪くなったり、平時と医療の提供内容がかわったりします。

最悪の場合治療が遅れてしまう、ということも発生するのです。

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