知名度とブランド
知名度を高めることができれば、強いブランドができると言われておりますが、本当にそうでしょうか?
例えば、佐賀、埼玉、群馬と言った地名は、日本人であれば知らない人はいないでしょう。たしかに、これらの地域の知名度は非常に高いのですが、これらの地名に対する具体的なイメージは薄く、したがって、行きたい場所として選ばれることも少ないです。
このように、ただ単に、知名度が高いというだけで、ブランド力が強いとは言えないし、多くの人に認知されるということは、たしかに、ブランドづくりの前提ではありますが、それだけでは、強いブランドはできないのです。
商品も同様で、テレビのCMや新聞の広告などを通じて、名前はよく知ってはいるけれど、そんなに買おうとは思わない商品は沢山あるはずです。すなわち、ブランド=知名度とは限らないのです。
しかし、例えば、「OMEGA」と言う言葉を聞けば、あなたは何を連想しますか?
「高級腕時計」「頑丈」「人気がある」「値崩れしない」などなど、「OMEGA」と言う文字が醸し出す様々な雰囲気が、あなたの頭の中に拡がらなかったでしょうか?この瞬間が「ブランド」なのです。
すなわち、ブランドは、顧客の頭の中に拡がる世界観そのものであり、一言でいえば、「〇〇らしさ」であると言えるでしょう。