ブランド力と品質
ここ数年来、ブランドと言うものがマーケティングの主要なテーマになっておりますが、企業は、なぜこんなにもブランドに興味を示し、ブランドを高めるために力を入れるのでしようか?
ブランドは、「タイブレーカー」と言われることがありますが、タイブレークとは、テニスで同点のときに、勝ち負けを決める延長戦のことです。つまり、品質が「同点」ならブランド力で勝負が決まるということなのです。
例えば、全く同じ品質で、しかも、同じ価格の二つの電気製品があったとします。一つには「三菱」と書いてあり、もう一つには、「四菱」と書いてあるとします。
では、どちらを選ぶでしょうか。前者は、世界中に名の知れた一流メーカーの製品です。後者は、全く無名で、三菱の名前を「パク」ったような名前の怪しげなメーカーです。
当然のことながら、大抵の人は前者の製品を選ぶことでしょう。その理由はメーカーに対するイメージや信頼性です。
このように、品質や価格がまったく同じだとしても、メーカーによって選ばれる商品と選ばれない商品があります。このように、ブランドは品質を超えた概念として存在するのです。