官能ブランドの有効性
趣味性に興味を示す消費者と示さない消費者、あるいは、趣味性が重視される商品とされない商品では、官能ブランドが機能する程度は異なります。
官能ブランドは、趣味性が強い商品ほど有効に機能するため、趣味性のない商品や、取引主体が趣味性に価値を見出さない場合は、官能ブランドが有効に機能することはありません。
また、官能ブランドは、趣味性の程度に応じて機能しますが、商品の品質不安によって限定されます。
つまり、いくら官能ブランドの評価が高くても、商品に不安があれば、官能ブランドの価値だけで選択されない場合があるのです。
消費者が商品を選択する場合は、他の商品にはない特徴的な機能や商品の信頼性(機能ブランドの価値)、あるいは、デザインや官能ブランドがもたらす心理的要素の価値を評価します。
この内、どの評価要素を重視するかは、商品の基本特性などによって異なり、商品機能の差異が選択の決め手になる場合もれば、官能ブランドの魅力そのものが選択の決め手になる場合もあります。
なお、価格は、他の要因の重要性とはマイナスの相関関係にあります。機能差やブランド力が求められる商品であれば、低価格だけでは選択されませんが、趣味性が無く選択不安の少ない商品の場合は、より低価格な製品が選択されやすくなります。