女性の更年期障害の特徴と治療
更年期障害とは、女性ホルモン(エストロゲン)のバランスの変化によって引き起こされる不快症状が、重く、生活に支障をきたしている状態を言います。
すべての人が更年期障害に悩まされるわけではありませんが、身体の変化を実感する年代でもあります。
ホルモンバランスの他に、本人の心理や周囲の環境も更年期障害に係わっております。
更年期障害の症状が現れるのは、閉経の前後5年くらいの間です。
閉経の前になると、卵巣の機能が少しずつ低下し、卵巣から分泌される女性ホルモンが徐々に減っていき、閉経するとエストロゲンの分泌はなくなります。
そうすると、自律神経失調症状である、顔のほてり(ホットフラッシュ)、のぼせ、異常発汗、めまい、あるいは、精神神経症状である、倦怠感、うつ、不眠、イライラなど多彩な症状がみられます。
この内、特に、ほてり・のぼせ・発汗はエストロゲンの欠乏と深い関係があり、更年期障害と診断する上での材料になります。
エストロゲンの欠乏による症状に対しては、ホルモン補充療法が効果を発揮します。ホルモン剤を服用することによって、2∼3週間で更年期障害の症状が軽減します。 症状が軽い場合は、漢方薬を用いた治療も行なわれます。
また、更年期障害の症状とよく似た子宮がん・甲状腺疾患・糖尿病・うつ病などの病気がでることもありますので、検査をして、それらの病気がないことを確かめる必要があります。