水道水の水質

日本の水道水は河川水、地下水、湖沼の水を水源としていますが、この内の約73%は河川水を水源としています。

今日では、工場廃水、生活廃水、農薬、酸性雨などいろいろな原因によって水資源は汚染されやすくなっております。

このような水を浄水場で浄水して、各家庭に送られてくるのが水道水で、日本の浄水技術は世界的にみても、高いレベルを誇っております。

日本の水道は、「水道法」及びこれに基づく「水質基準に関する省令」により定められています。

この水質基準は、水道水の飲用により、人が健康を害したり、その飲用に際して支障を生じたりするものであってはならないという観点から定められています。

このことから、水道水は化学物質、細菌、有機物などが微量ながら含まれていても、健康に害のない水であるという前提の下に給水されている水ですので、そのまま飲用しても問題はないということになっています。

しかし、浄水場から出た水が蛇口にたどりつくまでの水道管路では、浄水することはできません。

浄水場を出た水道水は、配水管を通って各市町村が保有する貯水場(配水場)にいったん保管され、貯水場(配水場)から出た水は給水管を通り各家庭へ給水されます。

家庭の水道メーターを通過した水は、家庭内の水道管を通って蛇口にたどり着きますが、集合住宅の場合は、水道メーターの後に給水タンクを経由して各家庭に配水されます。

このように、浄水後の水道水が家庭の蛇口に到達するまでには長い距離が必要となります。

その間の細菌の繁殖を抑える為に、塩素が水道水には残留されていますので、チフスやコレラなどの有害細菌で水道水が汚染されることはまずあり得ません。

しかし、排水設備、配水管、給水管、貯水槽などの各設備内部の材質の腐食劣化、有機物などの水垢の付着、低有機物でも生息できる従属栄養細菌のぬめり(バイオフィルム)などは、水道水を汚す大きな要因となります。

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